続 ~プロフェッショナル~『左官の流儀』
先週の7月11日は(株)カネマツ夏の展示会~ノリ男はつらいよ~でした。
台風8号の影響で、前日の夜まで大雨で翌日の11日も天気予報では、大雨予想だったのですが、11日当日はとても良い天気に恵まれ、前日の大雨でかなり蒸し暑くなりました。
カネマツ夏の展示会~ノリ男はつらいよ~当日はこの日を楽しみに待っててくださっていた
たくさんの十勝の職人さん達でおかげさまで満員御礼で、会場はとても熱気でムンムンなムードを迎える事ができました。これも日々カネマツの事を思って下さるお客様のおかげです。 僕(五十嵐)をはじめ
カネマツ一同・心より御礼申し上げます\(^o^)/。
秋の(株)カネマツ展示会でも職人さん達にまた来たい、楽しみだな~と思ってくれるような
企画をカネマツスタッフ一同用意していきますので、よろしくお願いいたします☆彡
そして今回出展して頂きました、各メーカー、問屋さんのご担当者さんも暑い中
カネマツの為にご協力頂きありがとうございました(^_^)
さてさて、今回も先週の続編という事で左官について、話を書いてみます(^_^)
~左官業職人さんとの出会い~
僕が左官の仕事に興味をもったのは、前回の~プロフェッショナル~『左官の流儀』で少し書かせてもらいましたが、もう少し詳しく書きますと、十勝で活動中の左官業『オザキ左官工業代表を務めている尾崎勝也』さんとの出会いでした。
今から4年位前にあるお客様の工事現場であったのが、きっかけでした。
数日がたち、尾崎左官工業さんの工場におじゃまする機会があり、その時に本人から左官について僕も時間を忘れる程、熱く語って頂き、僕も左官について、もっと興味をもったのは
言うまでもありません。
そして3年前に尾崎社長から、左官を一般にもっと知ってもらう企画として
『日本左官業組合連合会 (にっされん)』 と
『北海道左官業組合連合会(北左連)ほくされん』 の主催でこんなチラシを頂きました。
『TOP・OF・SAKAN』
このチラシけっこうカッコ良くないですか?
しかも右に載っている小沼充さんは『忍者左官』なんて書いてあって素人の僕も、とてもワクワクする催事だと思いました。
このチラシに掲載されている御二方は左官業界ではかなり有名なカリスマ左官アーティストと言っても過言ではない、御二方なんですよ。
実は日本の左官の技術はとてもレベルが高いそうで、世界でもトップクラスの技術を持っているんですよ(^o^)
やっぱり日本の手仕事は世界にも通用する技だと実感しました。
そしてそんな楽しみにしていた、『TOP・OF・SAKAN』ですが実は・・・
日付は3年前の3月12日この年はそう、東北大震災が起きた次の日の開催日でした。
そして東北大震災翌日、ホントに開催されるのであろうかと思いながらも僕はこの『TOP・OFSAKAN』の催事に参加致しました。
会場に行くとたっっくさんの人達が、現代漆喰の第一人者植田さんと忍者左官の小沼さの
左官を見に来ていました。
しかも皆、御二方の技術を近くで見たく前へ前へと行くので、せっかくの用意してあった椅子はガラガラで、御二方のステージ前は逆にギュウギュウでした(^_^)
~左官の流儀『磨 き』~
この催事で御二方は左官の技術で、『磨 き』という技法を披露してました。
『磨き』とは色々な土と石灰、糊を混ぜ鏝(こて)でピカピカに磨き上げる工法で、磨きの工法は漆喰磨き、大津磨きやその他たくさんあるのですが、僕もそこまで細かくは分かりません^_^;
ただこの磨きとても素晴らしく、僕もこの催事の会場や工事現場で尾崎左官工業さんが施工している現場を見せて頂いた事があるのですが、とても重厚感のあるツヤと磨けば磨くほど鏡のように自分の姿が見えるツヤが出てきます。
これは尾崎左官工業さんが磨きの工法で仕上げた店舗のカウンターになります。
Rの曲線と左官磨きの工法で磨き上げられたカウンターがとても重厚感があって、見る角度によって、カウンターに置いてある物が鏡のように映って見え、現場で施工している時には僕もとてもワクワクしました☆彡
これは催事で磨きのデモンストレーションをしている植田さんです。
植田さんがデモンストレーションをしているのは『土佐漆喰磨き』です。
植田さんは『TOP・OF・SAKAN』のチラシでも頭にタオルを巻いていましたが、これは
植田さんのトレードマークのようでこの催事以外でお会いした時もタオルを巻いていました
笑っていいとものタモリさんのサングラスと同じ、植田さん=頭のタオルという感じです(^_^)
これは『忍者左官』の小沼さんの『大津磨き』のデモンストレーションです。
仕上げ鏝を両手で持ちかなり腰を入れてキレイに磨きあげていました。
とてもキレイな紅色と言うのでしょうか、とても深い色味がとても良く見えます。
この催事では短時間のデモンストレーションの為ある程度の磨き上げで終了してしまったのと写真の解像度があまり良くなくこの画像では伝わりづらいのですが、後でこの壁を触らせてもらうと、かなり艶のある壁で、当時僕の頭にあった左官のメージがかなり覆りました。
もう一つがこのマーブルのような磨き仕上げは『現代大津磨き』です。
このパターンの磨きは現在の洋風なデザインにも合わせやすい磨きの工法ですよね。
これも写真画像が良くなく残念ですが、会場で見ると、これもまたツヤツヤに磨き上がっていました。時間をかけて鏡のような艶にまで磨き上げるとどうなるのかかなり気になります。
この催事では植田さん、小沼さんの技術を見に、北海道の左官職人の方達もたくさん来ていまして、その職人さん達も磨きの体験をしていました。
この画像は先ほどからお話ししていた、尾崎左官工業代表の尾崎勝也社長です。
植田さんととても親交のある尾崎さんも真剣に磨きあげていました。
最後に・・・
今回は左官の工法の磨きについて、僕が3年前に行ってきた主催日左連・北左連の
『TOP・OF・SAKAN』の紹介をしてみました。
磨きの工法は講習会で披露するにはとても大変な工法で、現代漆喰第一人者の植田俊彦さんと忍者左官の小沼充さんは今迄の経験をいかし、気温や室温、会場の色々な条件を的確に見抜き材料を調合し、仕上げのタイミングを見抜いて左官について楽しいトークをしながらデモンストレーションをしていました。
最近では新建材の化粧パネルでこういうデザインのパネルも出ているので、価格的には建材を張り付けて終わった方が価格は安いし、それもアリだと思いますがのが、(〇〇風)に終わってしまう場合もたくさん見てきました。しかし左官のパターンはその職人さんの経験と技術で世界にここだけのデザイン、仕上がり、重厚感が魅力だと思います。
こだわりたい方やポイント的に見せるデザインとして悩んでいる方にはぜひチャレンジしてみてほしい、『左 官』の技術でした(^_^)
五十嵐大介
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